面河少年自然の家閉所式 45年の歴史に幕
本年度いっぱいでの閉鎖が決まっている愛媛県久万高原町若山の自然体験学習施設「面河少年自然の家」の閉所式が18日、同所であり、地元の関係者ら13人が名残を惜しんだ。
冬季休業のため18日で本年度の営業を終了するのに合わせ、町教育委員会が実施した。
食堂に出席者が集まり、日野和也教育長が「残念な思いと、現実を受け止めて次に進まなければならないという気持ちがあり、複雑な心境。いろんな思い出をもらった場所なので、個人的には自然学習の拠点として再生してくれることを願っている」とあいさつ。管理人の中岡健二さん(61)が、取り外した事務所の看板を日野教育長に返納した。
自然の家は1971年に開設。石鎚山での登山や面河渓での自然体験が楽しめる施設として、町内や松山市、八幡浜市などの小中学校を中心に利用されてきた。町は今年3月、施設の老朽化や利用者数の減少に歯止めがかからないことなどを理由に閉鎖を決めた。
中岡さんは「これまで利用してくれた人への感謝の気持ちしかない。ここで過ごしたことを生涯の思い出として心にとどめておいてほしい」と話した。